東京都足立区で、生後6ヵ月の乳児が蜂蜜を摂取したことが原因で乳児ボツリヌス症になり死亡していたことがわかりました。乳児ボツリヌス症での死亡例は全国初です。

発表によりますと1月中旬から2月中旬ころまで、生後6ヵ月の乳児は1日2食ほど、離乳食に蜂蜜を混ぜて与えられていたということです。

乳児は2月16日からせきや発熱などを発症、同月20日に痙攣と呼吸不全の症状がでたことで病院に救急搬送されました。その後、検査を行ったところ同月28日に乳児は乳児ボツリヌス症と診断され、同月30日に死亡が確認されました。

東京都内の医療機関から「入院している乳児から神経症状が出ていて、離乳食に蜂蜜を混ぜて与えられている」などと、保健所に連絡があったことで発覚。

乳児の便や与えていた蜂蜜を調べたところ、ボツリヌス菌が検出されました。乳児は1日あたり約10gの蜂蜜を摂取していたとみられています。

東京都は「1歳未満の乳児にハチミツを与えてはいけない」などと注意喚起していましたが、死亡した乳児の家族は蜂蜜で乳児ボツリヌス症を引き起こすことを知らなかったということです。

乳児ボツリヌス症は、生後3週~6ヵ月の乳児に多くみられ、菌が口から入り腸内で毒素を出し発症、神経麻痺症状などが主な症状です。
同症は同菌の繁殖を抑える腸内細菌が十分にない1歳未満の乳児が発症するとされ、原因食品の大半は蜂蜜のようです。